転換期にあるコンビニ業界、量的拡大から質的拡大に移行か?

 最近のコンビニ業界は、店舗数もかなり増え、競争も激しくなり、右肩上がりではなくなりま

したね。

来店客数も落ち込んできたようですし、売上高も前年比で下がっているようです。

これまで、大手3社のセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンによる出店数の増加や他

社との合併による量的拡大競争が中心でしたが、今後益々質的拡大の競争になりそうです。

店舗数は、僻地や田舎を除いて、ほぼ飽和状態といっていいようです。

大手3社で比較しても、品揃えでは大きな違いはありませんが、接客も含めてサービスや戦略

面での差別化での競争になりそうです。

また、アマゾンや楽天のようなネット通販業界やドラッグストア業界といった他業態との競争

も激化しつつあります。

ここでは、コンビニ業界の変遷と他業態との競争、今後も生き残る為の方策についてみていき

たいと思います。

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コンビニ業界の変遷

初期の頃のコンビニ

元々、大店法による出店規制により大手スーパーである、イトーヨーカ堂や西友、ダイエーが

計画通りに出店できなくなり、小型店の出店で、売り上げ拡大を目指したものだと思います。

長時間営業とニーズにあった品揃えによって、独身サラリーマンやOLをはじめとして多くの消

費者の需要を満たしてました。

少し前までのコンビニ

宅配サービスの窓口にもなり、公共料金の収納サービスも行い、ATM まで設置されて、地域住

民にとっては、なくてはならない存在になっていきました。

特にお弁当やおにぎりやお惣菜、スイーツ、お菓子、レトルト食品、ドリンク類、雑誌類等を

中心に、消費者に新商品や人気商品の品揃えをすることで需要を満たしてきました。

現在のコンビニ

しかし、今では大手3社の出店競争により、全国のどこにでもある状況になり、サービスの質

での差別化が求められております。

品揃えの差別化もありますが、プリペイドカードやポイントカードの使用や、セルフサービス

の導入等での効率化も始まってます。

ポスレジの進歩によるデータ活用での品揃えの充実やオペレーションの迅速化や接客の向上等

の取り組みも見られます。

他業態との競争

アマゾンや楽天のようなネット通販の成長により、コンビニの売上げは大きな影響を受けてお

ります。

自宅にいながら、ネットで注文するだけでよいのだから忙しいサラリーマンや主婦の消費需要

を確実に奪っております。

また、積極的な出店が続くドラッグストア業界も品揃えがコンビニとあまり変わらなくなって

おり、しかも価格が安いのでコンビニ業界にとっては大きなライバルになっております。

100円ショップの増加もコンビニ業界にとっては、売り上げに影響してる筈です。

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今後も生き残る為の方策

差別化を図ること

今後、コンビニ業界が生き残り、成長を続けていく為には、コンビニ業界内での差別化と他業

態との差別化を図らないといけないです。

既に存在してますが、中流階級をターゲットにした高級食品を中心とした品揃えの店舗を増や

したり、ローソン100のような100円ショップと競合するような店舗も増やしてもいいと思い

ます。

地域に合わせた店舗ずくりをすること

大手3社も地域の客層に合わせた店舗ずくりをするべきだと思います。

ローソンが取り組んでいるスマホ決済等やセルフレジも便利でいいし、新商品のサービスイベ

ントもメーカーや流通業界と一緒になってやってみるのもいいと思います。

ファミリーマートが実践している他業種との併設店舗も面白いし、地域に需要がありそうな業

種とのコラボ出店がもっとあっていいと思います。

ネットカフェとの併設店舗ももっと増えてもいいと思います。

接客やオペレーションの充実

オペレーションの更なる迅速化と清潔感のある店舗ずくりもとても重要なことだと思います。

消費者に不快感を与えない為にも必要であり、接客も同様にとても大事なことです。

コンビニがより便利で、ワクワクするような場所になる為に現場と本部が一体となって取り組

まないと今後の成長は厳しいと思います。

本部のFC 店への支援の強化

直営店は出店場所もいい所が多いので、売り上げも安定していて、利益が出ているようです

が、FC 店については、出店場所も悪く売り上げがよくない店舗が多いようです。

FC 店への本部の支援をもっと強化して、しっかり利益が出るようにサポートしないといけな

いです。

 

ま と め

1.他業態との競争

  • アマゾンや楽天のようなネット通販の成長とドラッグストア業界と100円ショップの出店が増えたことでコンビニ業界は売り上げに影響を受ける

2.今後も生き残る為の方策

  • 差別化を図ること
  • 地域に合わせた店舗ずくりをすること
  • 接客やオペレーションの充実
  • 本部のFC 店への支援の強化

これまでは、出店数を増やすことで売り上げを伸ばしていた印象が強いですが、今後は量的な

拡大ではなくて、質的な拡大を目指すべきです。

また、これまで蓄積した顧客のデータを生かして、新たなビジネスモデルに取り組んだ方がい

いと思います。

 

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