プロ野球のドラフト会議も終わり、各球団はトレードや外国人選手の獲得等で戦力補強を検討
する時期にきてますが、FA権を行使した選手の補強も注目されております。
今年は、広島の丸 佳浩選手と西武の浅村栄斗選手、オリックスの西 勇輝選手等がどこに移籍
するのか、または宣言して残留するのかが話題になってます。
FA制度が生まれた経緯について、そしてFA制度は選手を幸せにするのか、また球界発展をも
たらすのか、FA制度の問題点についてみていきたいと思います。
FA制度が生まれた経緯
そもそもFA権は１０年選手制度から、発展したもののようです。
実働１０年を迎えた選手に対して、ボーナスを与えたり、他球団への移籍の権利が与えられ
たものでした。
この制度が、1975年に廃止されましたが、新たな制度として、1993年にFA制度が始まりまし
た。
制度の背景としては、職業選択の自由があると思います。
ドラフト制度で好きな球団に行けなかった選手が、その後の活躍等により、好きな球団や評価
の高い球団に移籍することができる制度です。
国内FA権では、８シーズンの出場選手登録日数を達成した者に対して、海外FA権は、９シーズ
ンの出場選手登録日数を達成した者に対して与えられる権利です。
FA制度は選手を幸せにするのか
選手を幸せにする場合
好きな球団や好条件の契約で移籍できた場合は、選手のモチベーションが上り、結果さえ出せ
ば、幸せになれると思います。
経済的にはかなり豊かになれると思います。
ただ、FA権を行使すると、多くの場合、年俸が大幅にアップするので、年俸に見合った活躍を
しないといけない為、プレッシャーはあると思います。
選手を幸せにしない場合
移籍したチームメイトや監督やコーチと人間関係が上手くいかなかった場合や、いい成績を残
せなかった場合は、ストレスも溜まりますし、ファンからの野次もあるので大変です。
元の球団では中心選手だったと思うので、移籍によりチームメイトに溶け込めなかったり、ま
たは、気を使ったりすることで精神的な疲労はあると思います。
このような場合は、忍耐力も必要になり、幸せとはいえないと思います。
FA制度は球界発展をもたらすのか
FA制度は選手側から見れば、本人の権利であるし、権利を行使して移籍球団で活躍できれば、
幸せになれるし、獲得した球団にとってもチームの勝利に貢献してくれれば最高です。
しかし、球界全体として見た場合、戦力の均衡につながればいいですが、特定球団に移籍が偏
れば、球界の健全な発展にはならないですね。
また、実力選手の獲得には、マネーゲームにもなりかねないですし、年俸の高騰を招くことに
もなり、球団によっては、経営難に陥る可能性もあります。
選手にとっても、年俸だけではなくて、自分が一番活躍しやすいチーム事情にある球団を選ん
だ方が、結果として活躍もしやすいし、幸せになると思います。
理想としては、一部のトレードのように強い球団で全試合出れない選手が、弱小球団に移籍し
て中心選手になった方が球界全体としていいことです。
現状としては、一部の人気球団に移籍が偏る傾向にあるので、FA制度は球界発展をもたらすと
は、言い難いです。
FA制度の問題点
日本のFA制度は、FA資格を取得していてもFA宣言しない選手が多いです。
実質的には、FA制度は一握りのスター選手だけの果実になっているようです
日本では、FA宣言してからそのまま残留することも球団によっては認めているようですが、FA
宣言してもどこの球団も興味を示さなければ、引退することにもなりかねないです。
だから、権利を取得しても行使しない選手が多いのが実態です。
ま と め
1.FA制度が生まれた経緯
- １０年選手制度から発展したものである
- 1993年に新たな制度としてFA制度は発足する
- 背景として、好きな球団や評価の高い球団に行きたいという職業選択の自由がある
2.FA制度は、選手を幸せにするのか
- 好きな球団や好条件で移籍した球団の場合は、活躍さえできれば幸せになる
- 移籍先で人間関係が上手くいかなかった場合や、いい成績を残せなかった場合は、ストレスも溜まり、幸せになるとは言えない
3.FA制度は球界発展をもたらすのか
- 球界全体として見た場合、戦力の均衡につながればいいが、特定球団に移籍が偏れば、球界の健全な発展にはならない
4.FA制度の問題点
- 日本ではFA資格を取得していてもFA宣言しない選手が多い
- 実質的には、FA制度は一握りのスター選手だけの果実になっている
-
FA宣言してもどこの球団も興味を示さなければ、引退することにもなりかねない
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