西宮神社の十日えびすで行われる毎年恒例の開門神事福男選びが今年も1月10日に行われまし
た。
20年ぐらい前から複数のテレビ局の取材も入り、全国放送で紹介され始めたので、注目を浴び
る神事になり、参加者も急増したようです。
今年は、約5000人が参加したようで人気の高さが分かります。
この神事は歴史も古く江戸時代から行われていたと言われてましたが、研究者によると80年ぐ
らい前から始まった新しい神事のようです。
ここでは、開門神事福男選びの概要と神に選ばれる男と嫌われる男についてみていきたいと思
います。
開門神事福男選びの概要
開門神事福男選びの経緯
毎年1月十日を挟んだ前後の日の3日間で行われる十日戎の中で本えびすの十日に行われる十日
えびす大祭とともに行われる神事です。
当初は、地元の商工業者しか参加しておらず、10人ぐらいしかいなかったようです。
しかし、テレビ局をはじめ多くのマスコミが取材をするようになり、全国に紹介され始めたこ
とで、注目されはじめ、参加者も急増し出したようです。
1度経験すると、その魅力に取りつかれるのか何度も参加する人が増えているようです。
最近では、毎年数千人が参加するようですが、多くの人は様々な願いを込めて普通に走るよう
です。
妨害騒動の発生
2004年の神事では、前年にゴール直前で転倒してしまい福男を逃がした消防士の男性が、見事
な走りで1番福を獲得しましたが、仲間の他の参加者への妨害行為が発覚し、返上しました。
参加者のクレームによりスポーツ新聞等で大々的に報じられてしまい、職場にもクレームの電
話が多く入り、1番福を返上せざるを得なかったようです。
妨害騒動後のルール
2004年に妨害騒動があったことや、スタート時の事故防止の為に2005年から開門神事福男選
びの参加方法がルール化されました。
- 開門時のスタート位置をブロック分けするようになる
- 福男に選ばれると1年間は西宮神社の行事に奉仕参加する旨が書かれた参加心得書に署名
- まず1500人限定のくじ引きをして先頭のAブロックの108名とその後ろのBブロック150人を決める
- Bブロックから少し離れたCブロックで一般参加の人が並ぶ
- 女性も参加可能ですが、小学生以下は男女とも参加できない
福男選びのコースについて
開門神事福男選びは、1月十日の午前6時に表大門が開かれてスタートするようです。
福男を目指して、230メートル先の本殿へ走り参りすることになります。
少し右斜めになった直線を約50メートル走り、天秤カーブを右折して約100メートル走りま
す。
滑りやすい石畳の地面なので転倒しないように注意して走る必要があるようです。
楠が見えてきたら、左に曲がり、すぐに右側に本殿が見えてくるので右折し、一気に本殿への
スロープを駆け上がりゴールするようです。
最後の右折や本殿へのスロープで転倒する人が多い為、最後まで油断できないようです。
神に選ばれる男
福男に選ばれると、その年は幸運な1年になることが多いようです。
記録を見ると、過去に何度も1番福になっている人がいるようで、最高で16回もなっているよ
うです。
また、1度福男になると数年間連続して福男になる傾向があるようです。
コースを研究して知り尽くしていることもありますが、やはり神から選ばれる男はいるようで
すね。
西宮神社を毎日参拝し、門前や参道を掃除していた田中氏は16回も1番福になっているようで
す。
他にも学生さんや消防士さん、介護職の人もいることから、人の為に尽くしている人や目標に
向かって地道に努力している人は神様から好かれるのかもしれないです。
神に嫌われる男
神に好かれる男がいれば、神に嫌われる男もいるようです。
単なる偶然かもしれませんが、あと少しで福男になれた人が、最後のカーブで転倒したり、本
殿へのスロープで転倒する人もいます。
しかも、何度挑戦してももう少しのところで神様から門前払いを受けている人がいるようで
す。
不思議な現象ですが、やはり普段の行いがよくないのか、人の為に尽くすような生き方や前向
きな生き方が出来てないのかもしれないですね。
ま と め
開門神事福男選びは、あくまで神事なのですが、最近ではまるで陸上競技の世界選手権のよう
に加熱しているようです。
現役のアスリートや陸上経験者や消防士の参加者が多く、100メートルも10秒台から11秒台で
走れる人も多くなっているようです。
参加者の殆どは一般参加者であり、スタート位置が表大門から離れた位置からスタートします
が、各人がそれぞれの思いや願いを込めて走っているいるようです。
一般参加者の方が本来の姿だと思います。
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