年金問題については、程度の差こそあっても、多くの人が不安を感じてる問題ではないでしょうか?
少子高齢化が年々進行していることもあり、年金制度は今のまま維持できるのかどうかは決し
て無視できない問題だと思います。
年金財政の問題から、年代間の受給格差や受給額の問題や年金制度がこのまま維持できるのか
といった問題についてみていきたいと思います。
年金財政について
日本の公的年金制度は、世代間扶養である賦課方式で行われているので、終身年金が可能にな
っております。
また、物価や賃金等のスライド方式も実施されているというメリットもあります。
少子高齢化の進展により1970年代に8人で1人の年金受給者を支えてました。
しかし、今後は2人で1人や1.5人で1人の年金受給者を支えることになります。
一方で、平均寿命はどんどん伸びており、年金の支給期間も長くなってます。
ただ、物価スライド制は導入されてますが、現在では賃金や物価に加えて少子化の進行具合や
平均余命の伸びも考慮したマクロ経済スライド制が導入されているので、安心です。
5年ごとに財政検証を行い、今後100年間の財政均衡期間にわたって、均衡が維持出来ない場
合、マクロ経済スライド制が適用されます。
マクロ経済スライドが適用されれば、本来の受給額から0.9%減額される仕組みとなっており
ます。
年代間の受給格差と受給額について
受給格差については、若い世代と高齢者の世代がかい離するほど発生するようなので若い世代
にとっては納得できないかもしれないです。
今後、少ない人数で年金受給者を支えていくことになるので、現行の年金システムでは仕方が
ないと思います。
旧法時代には年金で350万円ぐらい受給している人もいますが、今後は平均的なサラリーマン
ではまず不可能です。
しかし、年金制度は老齢年金だけではなく、障害年金や遺族年金もあるので、現在の年金制度
に加入していても決して損はないと思います。
20代で大きな障害を負ってしまっても、老齢年金の満額ぐらいの年金がもらえます。
こういった面も考慮すると、受給格差があっても現行制度に加入しておいた方がよいと思いま
す。
現在の年金制度は維持できるのか
年金制度については、世界的に見ても安定している国はないようです。
北欧の福祉国家でも今では、不安定になっており、日本は世界的にみても一番安定していると
の見方もあります。
当初は子供2人の家庭をモデルにした年金制度だったので、時代とともに合わなくなっている
のは事実です。
しかし、急激な制度の見直しをすると、どの年代で変更するかや、例外処置等で制度が複雑に
なっていきますので、抜本的見直しは難しいと思います。
税金の導入や積立金の運用や保険料の改定により時代にマッチした年金制度の構築に少しずつ
向かっていると思います。
現行制度を徐々に修正していくことで、年金制度の維持は可能だと思います。
ま と め
1.年金財政について
- 5年ごとに財政検証を行っている
- 物価スライド制は導入されてますが、マクロ経済スライド制が導入されている
- 年金問題については、全くないわけではないですが、総合的に見て安心できるものである
2.年代間の受給格差と受給額について
- 若い世代と高齢者の世代がかい離するほど受給格差が発生する
- 旧法時代には年金で350万円ぐらい受給している人もいますが、今後は難しい
-
年金制度は老齢年金だけではなく、障害年金や遺族年金もあるので、現在の年金制度
に加入していても決して損はない
3.現在の年金制度は維持できるのか
- 当初は子供2人の家庭をモデルにした年金制度だったので、時代とともに合わなくなっている
-
急激な制度の見直しをすると、例外処置等で制度が複雑になっていきますので、抜本的見直しは難しい
-
税金の導入や積立金の運用や保険料の改定により時代にマッチした年金制度の構築に向かっている
- 現行制度を徐々に修正していくことで、年金制度の維持は可能
アベノミクスの効果で積立金の運用益も出ており、経済成長と2%のインフレ率が達成できれ
ば、安定したものになると思います。
年代間の受給格差については、今後の課題ではありますが、制度全体のメリットも考慮して理
解するべきだと思います。
年金制度自体は、完全なものではなくても維持は可能であると思います。
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